2019年12月に短答式に受かった私が、公認会計士試験の修了考査に受かったのは2025年12月だった。論文式は3回目の2022年8月の試験で合格し、そこから実務補習と修了考査で3年かかった。いまは実務経験の報告書を出す準備をしていて、まだ登録はしていない。
公認会計士試験の流れは、短答式、論文式、合格後の実務経験・実務補習・修了考査、登録の順に進む。この記事はその道のりを1枚の地図にしたもので、各段階の詳しい話は、それぞれの記事に分けて書いてある。
公認会計士試験の流れと、各段階の記事
公認会計士試験の流れは、試験が2段階、合格後の要件が3つ、最後に登録という形になっている。受験資格の制限はなく、年齢や学歴、国籍を問わず誰でも受けられる。受験手数料は19,500円だ。
| 段階 | 中身 | 私の場合 | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|
| 勉強開始 | 受験資格の制限はない | 2018年の終わりごろ | 独学か予備校か |
| 短答式試験 | マークシート4科目、500点。総点数の70%が目安。年2回 | 2019年12月の第Ⅰ回で合格 | 日程・合格基準 |
| 論文式試験 | 記述式5科目、700点。偏差値で換算した得点比率52%前後が合格点。年1回 | 令和2・3・4年の3回受けて、2022年8月の試験で合格 | 偏差値と成績通知書・科目免除 |
| 実務経験 | 業務補助等を通算3年以上。合格の前後を問わない | 報告書を出す準備中 | 合格後にやること |
| 実務補習 | 会計教育研修機構が実施。3年かけて講義・考査・課題研究 | 修了 | |
| 修了考査 | 実務補習の締めくくりの試験。毎年12月 | 2025年12月に受験して合格 | |
| 登録 | 日本公認会計士協会の名簿に登録して、公認会計士を名乗れる | まだ |
試験の段階で4年近く、合格後の段階でさらに3年以上かかっている。実務補習の修業年限は3年が基本で、実務経験をすでに積んでいる人には短縮の制度もある。私は3年かけて修了した。
公認会計士試験の流れ①短答式(年2回)
短答式は12月の第Ⅰ回と5月の第Ⅱ回の年2回あり、どちらか1回に受かれば論文式に進める。科目は企業法、管理会計論、監査論、財務会計論の4つを1日で受け、財務会計論だけが200点、残りが100点ずつだ。
| 区分 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 第Ⅰ回短答式 | 2026年8月28日〜9月17日(締切済み) | 2026年12月13日 | 2027年1月22日 |
| 第Ⅱ回短答式 | 2027年2月1日〜2月24日 | 2027年5月23日 | 2027年6月18日 |
| 論文式 | 短答式の合格者・免除者が対象 | 2027年8月20日〜22日 | 2027年11月19日 |
同じ短答式の合格でも、その年の論文式までに残る時間がまるで違う。第Ⅰ回で受かれば発表から論文式まで約7か月あるが、第Ⅱ回だと約2か月しかない。私は第Ⅰ回で受かった側だった。
5月の短答式に受かった人が、そのまま8月の論文式にも受かるのは難しいと思う。そうなると、使える論文式の3回のうち、実質的なチャンスは2回になる。日程の細かい話と、法令の適用日の違いは日程の記事に書いた。
公認会計士試験の流れ②論文式と三振
論文式は年1回、8月に3日間かけて行われる。会計学(300点)、監査論、企業法、租税法、選択科目(経営学・経済学・民法・統計学から1つ)の5科目、700点満点で、偏差値で換算した得点比率52%前後が合格点になる。素点ではないので、通知書の数字の読み方は偏差値の記事に書いた。
短答式に受かると、合格発表から2年を経過する日までに行われる短答式が免除される。この間は短答式を受けずに論文式へ出願できるので、合格した年を含めて論文式は3回受けられる。3回とも落ちると短答式からやり直しで、これが三振と呼ばれる。
三振制度があるからといって、短答式に受かったあと3回チャンスがあると考えるのはやめたほうがいい。すぐに受かるつもりで勉強しないと、長く持たない。
私はこの3回を全部使った。1回目はコロナで11月に延期された令和2年、2回目が令和3年で、どちらもほとんど勉強しておらず、総合の得点比率は2回とも46点台だった。3回目の令和4年に租税法と経営学で点を取る形へ組み直して受かった。科目ごとのやり方は企業法の記事と監査論の記事に書いている。
論文式で総合が届かなくても、科目ごとに一部科目免除が取れることがある。私は2回目に監査論で免除を取り、3回目はその科目を受けずに済んだ。使った免除はこれだけで、資格や経歴による短答式の免除は検討していない。免除の2系統は科目免除の記事にまとめた。
受験地は、東京、大阪、北海道、宮城、愛知、石川、広島、香川、熊本、福岡、沖縄などから出願のときに選ぶ。私は東京で受けて、会場の近くにホテルを取った。東京以外にしようと考えたこともある。受験生が大量にいて席の間隔が狭く、落ち着かないうえに、混雑や遅延に巻き込まれる心配もあったからだ。
公認会計士試験の流れ③合格後から登録まで
論文式に受かっても、すぐに公認会計士にはなれない。実務経験3年以上、実務補習の修了、修了考査の合格をそろえてから、日本公認会計士協会に登録を申請する。
- 実務経験は、監査法人などで監査を補助する業務補助と、政令で決まった財務の監査・分析などの実務従事を通算する。合格前の期間も数えられる。令和5年4月1日から2年以上が3年以上に変わり、その時点で2年以上あった人だけが2年のままで済む
- 実務補習は3年かけて講義と考査、課題研究を積む
- 修了考査は実務補習の締めくくりの試験で、2027年12月以降はCBT方式に移る予定になっている
私は実務補習を終え、2025年12月の修了考査にも受かった。実務経験は、在籍した期間の一部が数えられず、いま報告書を出す準備をしている。在籍した期間がそのまま数えられるとは限らない、という話は合格後にやることの記事に書いた。
令和9年からの公認会計士試験の変更点
令和9年試験から、短答式に英語の出題が入り、論文式の合格基準と一部科目免除の基準が変わる。短答式の合格基準は据え置かれる。
| 項目 | 令和8年試験まで | 令和9年試験から |
|---|---|---|
| 短答式の英語出題 | なし | 財務会計論・管理会計論・監査論で、総点数の5〜6%程度 |
| 論文式の合格基準 | 得点比率52%が目安 | 3〜4年かけて54%へ段階的に引き上げ |
| 一部科目免除の基準 | その年の合格者の平均得点比率 | 各科目の答案提出者の上位15%にあたる者の得点比率 |
| 試験中の耳栓 | 使用可 | 使用禁止 |
短答式の合格基準は総点数の70%が目安のまま。
英語の出題について、私がいま受けるなら、特別な対策はしないと思う。英語は大学受験で軽くやっているし、出てくる文章の中身は会計の話だ。予備校の答練で出たものを解くくらいで足りると考えている。
合格基準の数字の中身は合格基準の記事、英語出題の範囲は日程の記事にある。
論文式の合格基準が、令和9年から毎年何%ずつ上がるのかは公表されていない。決まっているのは、3〜4年かけて54%にするところまでだ。
英語の出題の令和10年以降の配点と範囲は、令和9年第Ⅰ回の実施後に公表される予定で、まだ分からない。
次に読むなら、受かったあとの実務経験・実務補習・修了考査を、私の場合で書いた記事を薦める。
働きながら受けるかどうかは働きながらの記事、税理士試験との比較は公認会計士と税理士の記事、合格後の税理士登録の手順は公認会計士の税理士登録の記事にあります。公認会計士試験の制度については 公認会計士試験 カテゴリーで扱っています。
日程や受験地、合格基準は年ごとに公告されます。受験前には公認会計士・監査審査会の最新の受験案内を確認してください。
