2027年(令和9年)の公認会計士試験は、第Ⅰ回短答式が2026年12月13日、第Ⅱ回が2027年5月23日、論文式が2027年8月20日から3日間です。この回から英語の出題が始まり、合格基準の引き上げも始まります。日程表だけ見て出願すると、受ける試験の中身が去年と違っていた、という形になります。
私は税理士法人で働きながら公認会計士試験の短答式を一発で通り、論文式は3回受けています。間の2年は、コロナで予備校が閉鎖されてほとんど勉強が止まりました。短答に通った時点で税理士法人を辞め、論文期は専念に切り替えています。
この記事でわかること
- 令和9年の日程3回ぶんと、次に出願できる回
- 英語出題の対象3科目と、配点5〜6%という規模
- 合格基準の引き上げで、短答と論文が逆方向に動くこと
- 日程から逆算して、出願前に決めておく3つ
公認会計士試験の日程(令和9年)
短答式が年2回、論文式が年1回。出願から合格発表まで、1周するのに約1年3か月かかります。
| 区分 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 第Ⅰ回短答式 | 2026年8月28日〜9月17日(締切済み) | 2026年12月13日(日) | 2027年1月22日(金) |
| 第Ⅱ回短答式 | 2027年2月1日〜2月24日 | 2027年5月23日(日) | 2027年6月18日(金) |
| 論文式 | 短答式合格者が対象 | 2027年8月20日(金)〜22日(日) | 2027年11月19日(金) |
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第Ⅰ回の出願は締め切られているので、次に出願できるのは第Ⅱ回短答式です。受付は2027年2月1日から始まります。
法令の適用日が回ごとに違う点に注意してください。第Ⅰ回短答式は2026年4月1日現在で施行されている法令、第Ⅱ回短答式と論文式は2027年4月1日現在のものです。論文式の租税法だけは2027年1月1日現在が原則になります。年度をまたぐ改正があると、同じ年の試験でも参照する条文が変わります。
私は税理士法人で働きながら短答式を受け、通った時点で退職して論文式に専念しました。働きながら続けるかどうかを決める場面は、短答式の結果が出る時期に来ます。
公認会計士試験の英語出題(令和9年から)
財務会計論・管理会計論・監査論の3科目で英語による出題が始まります。企業法は対象外です。科目ごとの得点の作り方は、財務会計論は計算よりも理論に寄せて160点を取る考え方(note・無料)、管理会計論は理論を先に解き計算は3〜5問に絞る「計算取捨選択」戦略(note・無料)、監査論は頻出論点に絞って85点を取る勉強法(note・無料)にまとめています。
配点は短答式の総点数の5〜6%程度。500点満点なら25点から30点にあたります。合否を単独で決める規模ではありませんが、ボーダー付近では無視できません。
短答式500点に占める英語出題(令和9年)
3科目(財務・管理・監査)に分散して配置される。企業法には入らない。
出題範囲は、大枠は日本語の問題と同じです。審査会は「公認会計士の業務と英語との関わりを意識しつつ、会計・監査分野の基本的な事項についての理解を問う」としています。令和9年については、公表された「出題項目の例」の網掛け部分から重点的に出ます。
令和10年以降の配点は決まっていません。「複数年かけて段階的に調整される」とだけ公表されていて、具体的な数字は未定です。令和10年分は令和9年第Ⅰ回の実施後になるべく早く公表される予定、とされています。いま出回っている「将来は◯%になる」という話に根拠はありません。
私は論文期の三振リーチのときに、租税法と経営学へ寄せて合格点を作りました。その経験から言えば、配点5〜6%の英語は、上積みを狙うより落とさない守りの科目に置くほうが合理的だと思います。
公認会計士試験の合格基準の引き上げ(令和9年から)
論文式の合格基準が52%から54%へ、3年から4年かけて段階的に引き上げられます。短答式の70%は据え置きです。
目的は受験者数の増加による不均衡の是正です。短答式の合格率が下がりすぎ、論文式が相対的に高くなっていたため、短答式の合格者数を増やして、より多くの人が論文式を受けられるようにするという設計になっています。
短答式
合格率は上がる見込み。ただし基準の70%は動かしません。合格者数を増やす運用による変化です
同じ調整で、逆方向に動く
論文式
合格率は下がる見込み。審査会の試算では、願書提出者ベースで30%台後半から20%台後半へ
論文式で落ちる人が増えるという話は、私が3回かかった壁そのものです。短答を一発で通っても、論文式は別の試験として作られています。
受験する立場で効くのはこの一点です。短答合格をゴールのように扱って計画を組むと、そこで足を止めることになります。
公認会計士試験の日程から逆算する、着手の判断
第Ⅱ回短答式(2027年5月23日)を狙うなら、出願は2027年2月。勉強の着手はそれより前です。
ただ、必要な総時間から逆算して着手日を決めるやり方を、私はあまり信用していません。
理由は自分の経験です。私は税理士法人で働きながら短答式を一発で通りましたが、そのあと論文式で3回受けています。間の2年はほとんど勉強していません。総時間が足りなかったのではなく、通う場所が消えて止まったからです。コロナで予備校が閉鎖された期間でした。
短答式をどちらの回で受けるか。12月と5月では、使える準備期間が半年違います。働きながらなら12月を本命にして5月を保険にする形が組めます。
論文式までの空白をどう埋めるか。短答合格から論文式まで約3か月(5月回なら)か約8か月(12月回なら)。この期間に専念へ切り替えるかどうかを、出願の時点で決めておきます。
科目合格を使うかどうか。論文式には科目合格の制度があり、2年間有効です。1年で全科目を取る前提を外すと、働きながらでも設計できます。
私は短答式を抜けた時点で退職し、論文期は専念に切り替えました。専念できる条件があるかどうかを、日程表を見る段階で計算しておくほうがいいと思っています。働きながらどこまで行けるかは公認会計士は働きながら短答までに書きました。
当日の運用で変わる2点
試験当日は耳栓の使用が禁止され、本人確認書類の範囲も整理されます。どちらも当日に知ると困る変更です。
- 耳栓の使用が禁止されます。不正受験の防止が目的です。静かな環境を前提に慣らしておく必要があります
- 本人確認書類の範囲が整理されます。運転免許証、マイナンバーカード、パスポート、学生証などが対象です
試験地は東京都、大阪府、北海道、宮城県、愛知県、石川県、広島県、香川県、熊本県、福岡県、沖縄県ほか、審査会の指定する場所です。
この記事の日程と配点は、公認会計士・監査審査会の公告と公表資料から取っています。出願の前には、必ず受験する回の受験案内を自分で確認してください。年度ごとに動きます。
次に読むなら 公認会計士試験の合格基準 令和9年から論文が54%へ です。この記事で触れた基準の引き上げを、科目別の得点比率まで含めて書いています。
ほかに 公認会計士試験は独学で受かるか、公認会計士は働きながら短答まで、公認会計士試験に合格した後 修了考査と登録の3条件 があります。
