公認会計士試験の短答式について、KOTORAは「過去問の繰り返しが合格の鍵」と書いている。この中身には私も同意する。私は肢別問題を通じて、過去問の中身を回した。回さなかったのは、過去問集という形で単独に回すことのほうだ。
過去問集を単独で解いたのは、短答式で記憶では直前の1か月ほどに数回、論文式で3年目の直前期に2〜3年分だった。論文式の答案の書き方の土台は答練だ。過去問集を別に回さなくても足りたと考えた理由と、それが成り立つ条件を書く。
公認会計士 過去問は短答でほぼ解かず、論文は2〜3年分だけだった
短答式は、過去問集を単独で解いたのは記憶では直前の1か月ほどに数回で、論文式は2〜3年分を時間を計って解いた。短答式の過去問は、肢別問題に載っていた分を通じて回している。
| 試験 | 過去問を解いた量と時期 | 中心にしたもの |
|---|---|---|
| 短答式 | 過去問集を単独で解いたのは、直前の1か月ほどに数回 | 肢別問題。肢別に過去問も載っていたので、回すと過去問にも触れた |
| 論文式 | 論文3年目の直前期(6〜7月ごろ)に2〜3年分。時間を計った | 答練。過去問は出題形式と時間配分の感覚をつかむために使った |
短答式で解いた年分は覚えていない。「数回」は記憶で書いた概算だ。
公認会計士 過去問の「繰り返し」はKOTORAに同意、違うのは過去問集という形だった
KOTORAの「過去問の繰り返しが鍵」という中身に、私は反対しない。私は肢別問題に載った過去問を回した。違うのは、過去問を過去問集という形で単独に回す必要があったかどうかだ。
受験情報サイトのKOTORAの短答式の記事は、短答式の過去問について「過去問の繰り返しが合格の鍵を握っています」と書く。理由は、同じ問題例が年度をまたいで出題されることも少なくなく、繰り返し解けば高い得点を狙える問題を確実に得点源にできるから、というものだ。同サイトの別の記事も、過去問の徹底的な反復練習を計算問題攻略の鍵としている。直前期に時間配分の練習として過去問を使うことも勧めている。同じ問題が繰り返し出るなら、その問題を繰り返し解くのは理にかなう。私はその繰り返しを、肢別問題に任せた。調べた範囲で短答式の過去問についてこの趣旨をはっきり書いていたのはKOTORAで、ここでは一般の通説とは言わず、このサイトの記述への応答として書く。
KOTORAの記述
- 短答式は過去問の繰り返しが合格の鍵
- 論文式は過去問を「最重要ツール」として、直前期は復習を中心にする
中身は同じ、入れ物と重みが違った
私のやり方
- 短答式は肢別問題に載った過去問を回し、過去問集を単独で解いたのは直前の1か月ほどに数回
- 論文式は過去問を2〜3年分、時間を計って解いたが、目的は出題形式と時間配分の感覚。答案の書き方の土台は答練
論文式についても、KOTORAは別の記事で過去問を「高得点を取るための最重要ツール」と位置づけ、直前期は過去問や模試の復習を中心にするよう勧めている。一方、マイナビ会計士は論文式の直前期に本番のシミュレーションとして過去問を活用するとしていて、これは私のやり方とほぼ同じだ。対立するのは、過去問を「最重要」とまで置くかという重みの差だけだ。
公認会計士 過去問集を別に回さなくても足りると考えた理由は、肢別と答練だった
短答式は肢別問題に過去問が載っていたので、過去問集を別に解き直す必要を感じなかった。論文式は答練が過去問の改題などで重要論点を十分に網羅していると感じたので、過去問は出題形式と時間配分の感覚をつかむ用にとどめた。
短答式の過去問は、大原の講義で配られた過去問厳選集があり、これで十分だと考えていた。財務会計論の理論は肢別問題を3周していて、その肢別に過去問も載っていた。令和元年12月の短答式には合格した。肢別3周は財務会計論の理論の話で、ほかの科目で何周したかは書けない。肢別の周回数は、財務会計論の記事に書いている。
時期は、2019年は監査論などを含む全体の講義が終わったのが10月ごろで、過去問集を単独で解いたのは、記憶では試験の1か月ほど前に数回だけだった。
論文式は、会計や租税のように改正が頻繁にある科目では、過去問がそのままは使えないことが多い、というのが私の見方だった。答案の書き方のベースは答練にして、過去問は3年目の直前期に2〜3年分を時間を計って解き、出題形式と時間配分の感覚をつかむために使った。
例外は経営学の理論だ。私は、試験委員の好みが色濃く出る分野だと受け止めていて、過去問はあまり有効でないと感じた。
過去問集を省けたのは、私の場合、次の3つが揃っていたからだ。
- 肢別問題に過去問が載っていて、解くと過去問にも触れられた
- 大原の過去問厳選集があり、解説は予備校のものを見られた
- 論文式では、答練が過去問の改題などで重要論点を網羅していた
逆に、使っている肢別や答練に過去問が入っていない人は、過去問集を別に回す必要が出てくると私は考える。自分の教材のどこで過去問が補えているかを見て、補えていない所だけ過去問集で足すのが、この記事から使える判断だ。
公認会計士 過去問以外の教材はiPadで削り、周回を速くした
勉強はiPadで、テキストや問題集を読み込んで使い、使わないページや論点、言い回しを消して、重要な別の画像を貼り付けた。こうして教材を削り、テキストを周回するスピードを上げた。切った論点とその基準は、公認会計士 財務会計論の勉強法の記事に書いている。
公認会計士 過去問集の入手先は大原の厳選集にし、審査会の公表分は使わなかった
私が短答式の過去問を手に入れたのは、大原の講義で配られた過去問厳選集だ。
公認会計士・監査審査会は、問題と答案用紙をサイトで公開している。短答式の正解・満点・配点は、問題のページではなく、合格発表のページにPDFで出ている。令和7年分は、問題と答案用紙が第Ⅰ回短答式、第Ⅱ回短答式、論文式のそれぞれのページから、PDFで無料で手に入る。正解・満点・配点は、第Ⅰ回の合格発表等のページと第Ⅱ回の合格発表等のページにある「正解、満点及び配点」のPDFだ。
| 試験 | 公表されているもの |
|---|---|
| 短答式 第Ⅰ回・第Ⅱ回(問題のページ) | 企業法・管理会計論・監査論・財務会計論の試験問題と答案用紙 |
| 短答式 第Ⅰ回・第Ⅱ回(合格発表等のページ) | 正解、満点及び配点(ほかに試験結果の概要、得点階層分布表) |
| 論文式 | 会計学(午前・午後)・監査論・企業法・租税法・選択科目の試験問題と答案用紙 |
2026年10月28日に、審査会の令和7年の短答式(第Ⅰ回・第Ⅱ回)の問題のページと合格発表等のページ、論文式の問題のページを開いて確認した。論文式の正解にあたるものは確かめていない。解説にあたるものは、どのページにも載っていない。
審査会のサイトの過去問は、解説がないので、私はおすすめしない。解説のない過去問は、間違えた理由を自分で調べることになる。私は解説を予備校のもので見た。解答速報と違って、過去問の解説で予備校ごとに答えが割れていることは、私の経験では基本的になかった。過去の年度は、審査会の「過去の試験結果等」に、平成17年試験から令和7年試験まで並んでいる。
次に読むなら、肢別問題の周回数と切った論点を書いた財務会計論の勉強法の記事を薦める。予備校を使うか独学にするかの分かれ目は、公認会計士試験は独学で受かるかの記事に書いた。
短答式の過去問を何年分解いたかは、覚えていない。肢別問題が過去問をどの年度のどこまで含んでいたかも、確かめていない。
大原の過去問の教材は、講義で配られたものを「過去問厳選集」と書いている。正式な名称かどうかは確かめていない。
この記事は、令和元年5月に雰囲気を見るために受けて不合格だった短答式、同年12月に合格した短答式、令和2〜4年の論文式という、私の受験の範囲の話だ。
