公認会計士試験の当日で、いちばん長く感じたのは試験時間ではなく科目と科目のあいだの待ち時間でした。答案を1枚ずつ数えるので、回収だけでもかなり時間がかかります。休憩にはコンビニのおにぎりを食べて、軽く仮眠をとっていました。
この記事でわかること
- 試験地の決まり方と、試験場の発表時期
- 受験手数料の払い方と、受験票・持ち物・電卓の決まり
- 短答式の時間割と、科目間の待ち時間の長さ
- 論文式3日間の時間割と、いちばんきつかった2日目・3日目
- 前泊の失敗と、計算問題を5分で見切る決め方、前日・当日朝の動き
この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれています。紹介しているのは私が使った電卓で、リンクの有無で内容を変えてはいません。
公認会計士試験の試験会場は、出願時の試験地で決まる
公認会計士試験の試験会場は、出願のときに選ぶ試験地で決まります。具体的な試験場は、各試験期日の約1か月前に、公認会計士・監査審査会のウェブサイトで発表されます。
令和9年公認会計士試験の受験案内では、試験地は東京都、大阪府、北海道、宮城県、愛知県、石川県、広島県、香川県、熊本県、福岡県、沖縄県その他審査会の指定する場所です。試験地(受験局)は出願後の変更を認めない、と明記されています。
受験案内には、試験場を間違えるといかなる理由があっても受験できない、と書かれています。発表された試験場は、前日までに地図で位置と行き方を確認しておくのが安全です。
私が受けた試験地は、短答式も論文式も東京でした。短答式の会場は大学で、論文式は幕張のときも大学のときもありました。地方の会場も少しは考えましたが、落ち着いて受けられることより、遠いことのほうがネックでした。面倒ですし、知らない土地で受験するのも嫌だったので、迷いはしませんでした。
試験日程そのものは公認会計士試験の日程にまとめています。この記事では、会場に着いてから席を立つまでと、論文式の3日間を扱います。
公認会計士試験の申込は、インターネット出願とペイジー納付だけ
申込はインターネット出願のみで、受験手数料は19,500円です。支払いは電子納付(ペイジー)に限られます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出願方法 | インターネットのみ。メールアドレスがIDになる |
| 受験手数料 | 19,500円。受験しなかった場合も還付されない |
| 支払い方法 | ペイジー(Pay-easy)による電子納付のみ。金融機関のATMかインターネットバンキングで払う |
| 出願期限 | 令和8年9月17日(木)23時59分 |
| 納付期限 | 令和8年9月18日(金)23時59分。出願期限の翌日で、別の日になっている。期限までに納付が確認できないと出願は不受理になる |
| 領収書 | 発行されない。ATMの明細票は、受験票をダウンロードするまで保管する |
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つまずきやすいのは支払いです。私はペイジーで払いましたが、使ったことがない人は、どの金融機関のどの方法で払うかを、納付番号が出る前に調べておくといいと思います。
受験票と写真票は、試験の約1か月前(令和9年第Ⅰ回なら令和8年11月13日)に案内メールが届くので、出願サイトからダウンロードして、A4の紙に印刷します。令和9年の受験案内では、両面印刷は不可で、作成手順どおりに糊で貼り合わせたものを持参するよう求められています。
公認会計士試験の試験会場に持ち込める持ち物は、受験案内の携行品が基準
持ち込めるのは、受験案内に載っている携行品だけです。着席時刻以降は、それ以外の物はすべてかばんにしまい、ポケットにも入れてはいけません。
| 区分 | 注意点 |
|---|---|
| 受験票・写真票 | 両方必須。どちらかを忘れると受験できない。最初の科目は受験票・写真票・本人確認書類の3点を机上に置き、次の科目以降は受験票のみ置く |
| 本人確認書類 | 顔写真付きで有効期限内、生年月日の記載があるもの。運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・学生証など |
| 筆記用具(短答式) | 黒のBまたはHBの鉛筆かシャープペンシル、プラスチック消しゴム。修正液・修正テープは不可 |
| 蛍光ペン・色鉛筆 | 試験時間中の使用可。ただし答案用紙には使わない |
| ホッチキス・定規 | 使用可 |
| 飲み物 | ふた付きのペットボトル(700ml以下を1本)のみ机上に置ける。缶は不可 |
| 時計 | 計時機能のみのものを1個。スマートフォンやウェアラブル端末を時計にするのは禁止 |
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筆記具は、短答式と論文式で違います。短答式はマークシートなので、シャープペンか鉛筆で塗ります。論文式はボールペンが必要です。
論文式は書く量が多いので、自分の手に合うボールペンを選んでおくといいです。インク切れに備えて、同じものを数本用意しておくと安心です。
- ホッチキス:問題冊子をまとめるため。解答用紙を切り離すとばらばらで解きにくい。下書き用紙をまとめるのにも使った
- 蛍光ペン:問題文の「令和〇年〇月期」「〇年〇月に取得」のような、見落とせない前提条件や日付に線を引いた。総合問題は文章量が多く、見返すときに重要な情報とそうでない情報を分けたかった
- 予備の電卓:電池切れ、故障、紛失、盗難が怖かったから。実際には使わなかった
令和9年の受験案内では、試験時間中に使える電卓は1台に限られています。予備の電卓をかばんに入れておくことについては、案内に記載がありません。
耳栓は、令和9年の案内で試験時間中の使用が禁止されました。携帯電話などは、電源の状態にかかわらず、かばんに収納していなければ不正受験として扱われます。
公認会計士試験の電卓は、使用基準を6つ満たすものに限る
使える電卓は、受験案内の6つの基準をすべて満たしたものだけです。基準に合うかどうかは、試験場で試験官が判定します。
| 基準 | 内容 |
|---|---|
| ① | 電源内蔵式で、音を発しない |
| ② | 数値を表示する部分がおおむね水平で、周りの受験者に見えない程度 |
| ③ | 外形寸法がおおむね縦20cm×横20cm×高さ5cmを超えない |
| ④ | ケースやカバーが付いていない(取り外す) |
| ⑤ | 計算機能以外の機能がない |
| ⑥ | プログラム機能、関数電卓機能、紙に記録する機能、漢字・カナ・英字入力機能、辞書機能のいずれもない |
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実務電卓にある機能のうち、GT、メモリー、√、%のキー、税計算機能、日数計算機能、アンサーチェック(検算)機能などは、使用できる機能として例示されています。打鍵音が大きいと試験官が判断したときは注意があり、改善しなければ不正受験として扱われます。電卓は貸与されません。
私が使っていたのは、シャープの実務電卓 ナイスサイズタイプ EL-N942-X です。Amazonの表示価格は、2026年10月時点で4,145円(税込)でした。
選んだ理由は、打ちやすさです。私は右利きで、右手にペンを持ち、左手で電卓を打ちます。この電卓は数字のキーが左下にきれいに並んでいて、左手で叩きやすいのです。
気になった点は、2年ほど勉強で使い込むと、底のゴムがすり減ってカタカタすることがあった点です。それだけ使ったからで、普通はそこまでならないと思います。買うときは、基準の①から⑥と手元の電卓の仕様を見比べてください。
公認会計士試験の試験会場では、科目間の待ち時間が長い
当日は、試験時間より待ち時間のほうが長く感じます。短答式は1日で4科目を受けますが、着席から試験開始までの説明と、答案の回収の時間が、科目ごとに入ります。
| 科目 | 着席時刻 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 企業法 | 9:10 | 9:30〜10:20(50分) |
| 管理会計論 | 11:00 | 11:15〜12:30(75分) |
| 監査論 | 13:30 | 13:45〜14:35(50分) |
| 財務会計論 | 15:15 | 15:30〜18:00(150分) |
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企業法が終わる10時20分から、管理会計論の着席時刻の11時までは40分あります。昼の12時30分から13時30分は60分あり、試験時間の外側に、これだけ待つ時間があります。不正対策で、答案を1枚ずつ数えてから回収するため、終わっても席を立てません。受験案内にも、答案用紙の確認が終わるまで試験室から退室できない、とあります。
着席時刻以降は、トイレを含めて試験室への入退出が原則認められません。休憩のうちに済ませておく必要があります。休憩中に席を離れるときは、受験票と本人確認書類を持って出ます。
服装は、楽な格好で行きました。受験案内にも、換気や空調で着席位置によって寒暖差が出るので、各自で調節できる服装に、とあります。私は休憩時間にコンビニで買ったおにぎりなどを食べて、そのあと軽く仮眠をとっていました。
- 時計は、どの会場にも無かったと思います
- トイレが混むのは、試験が終わった直後だけでした
- 空調は、特に気になりませんでした
- 席の間隔は、予備校の模試と同じ感じでした
会場に時計が無かったと覚えているので、持ち込みが認められている計時専用の時計は、持って行ったほうが安全です。
公認会計士試験の論文式は3日間、いちばんきついのは2日目
論文式の当日は、2日目がいちばんきつく、3日目の午後は疲労がピークでした。時間割は次のとおりです。
| 日 | 科目と試験時間 | 私の当日 |
|---|---|---|
| 1日目 | 午前 監査論 10:30〜12:30(120分) 午後 租税法 14:30〜16:30(120分) | 3回目は監査論の免除を使ったので、午後からの受験だった |
| 2日目 | 午前 会計学 10:30〜12:30(120分) 午後 会計学 14:30〜17:30(180分) | 午前は管理会計、午後は財務会計。3日間でいちばんきつい日で、とくに午後の3時間 |
| 3日目 | 午前 企業法 10:30〜12:30(120分) 午後 選択科目 14:30〜16:30(120分) | 選択科目は経営学。午後は疲労がピーク |
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この時間割は一般の受験者のものです。私は論文式の3回目に監査論の免除(公認会計士試験の科目免除)を使ったので、1日目は午後からで、時間割どおりではありませんでした。
2日目は試験時間が長く、財務会計の午後は3時間あります。ここはかなりきつかったです。私は、行きたくなくてもトイレのために退室して、伸びをしたり足を動かしたりして気分転換する時間が大事でした。
3日目の選択科目(経営学)の前の待ち時間は、ひたすらコンサマ(コンパクトサマリー)を読み返して、暗記の詰め込みに徹しました。
公認会計士試験の会場へは電車で行き、前泊したのは論文式の3回目だけ
移動は、短答式も論文式も、すべて電車でした。前泊は、論文式の3回目だけです。短答式と、論文式の1回目・2回目は、前泊していません。
3回目に前泊したのは、1年に1回しかない試験で、3年目は本気だったからです。泊まったのは1日目の夜と2日目の夜の2泊で、3日間ではありません。1日目は監査論の免除で午後からだったので、自宅から電車で行きました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 宿の条件 | 1日目と2日目を連泊できる。会場から、人身事故で電車が止まっても歩いて行ける距離 |
| 選び方 | 予約サイトを複数見て、高すぎない範囲でいちばん安いところ |
| 夜の食事 | 外食。ビアバーに行ったり、ラーメンを食べたりした |
| 夜の過ごし方 | 酒を飲んだり、テキストを見ながら自己採点したりして、勉強はしなかった。1時ごろまで、ビールを飲んでXを眺めてダラダラした |
| 3日目 | 最終日なので、そのまま帰宅した |
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宿は民泊のようなところでした。これが失敗でした。壁が薄く、外の声が聞こえて、まったく寝られませんでした。しっかりしたホテルにしたほうがいいというのが、私の実感です。
人身事故で電車が止まっても歩ける距離を最優先にしたのは、電車の遅延が怖かったからです。当日もかなり早めに会場に着くように動きました。前夜に寝られなかったので少し眠かったものの、大きな失敗はありませんでした。
公認会計士試験の試験会場で計算問題に時間を溶かさない決め方
計算問題は、5分で見切ると決めておくのが私のやり方でした。5分考えても解法が浮かばないときや、手が止まったときは、部分点を狙う答案に切り替えて次の問題へ進みました。
数字で見ると、財務会計論は150分で問題数は40問以内、管理会計論は75分で20問以内なので、平均すると1問あたり3.75分です。5分は平均より少し長く、1問に20分かけると、財務会計論の持ち時間の約13%を1問で使ってしまいます。
- 5分考えて解法が浮かばない、または手が止まったら、部分点狙いに切り替える
- 切り替えたら、その問題はそこで終えて次へ進む
- 短答式では、時間内に決まらない問題を当てずっぽうでマークすることもあった
公認会計士試験の試験会場へ向かう前日と当日の朝にやること
前日は、受験票・写真票・本人確認書類をそろえておきます。受験票と写真票は貼り合わせたものを持参し、どちらかが欠けると受験できません。当日の朝は、電車の運行状況を確認します。ここまでは一般的な話です。私自身の前日と当日朝は、次のとおりでした。
ビールを飲んでXを眺めていました。宿の壁が薄くて、あまり寝られませんでした
コンビニでサンドイッチとコーヒーを買ってから向かいました
試験開始時刻以降は入室できません。短答式では、企業法の開始時刻までに入室していないと、それ以降の科目も受験できなくなります。
ここまで読んで、次に1本読むなら、当日までの勉強の組み方をまとめた 公認会計士に合格するまで がつながります。日程と合格発表の時期は 公認会計士試験の日程、試験の全体像は 公認会計士試験の制度 にまとめています。
短答式の時間割・携行品・電卓の基準・申込は令和9年公認会計士試験(第Ⅰ回短答式試験)の受験案内に、論文式の時間割は同年の施行公告に基づきます。私の体験は、それより前の自分の受験のものです。論文式の時間割や次の試験回では、携行品や基準が変わることがあるので、受験する回の案内で必ず確認してください。
確認できていないこと:私が各体験をした受験の年、予備の電卓をかばんに入れておくことが認められるかどうか(案内に記載なし)、EL-N942-Xが令和9年の基準に合うかどうか(最終判定は試験官)。
