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公認会計士 財務会計論は200点、理論に寄せて160点取った

2026 10/29
公認会計士試験
2026年10月13日2026年10月29日

公認会計士の短答式で、財務会計論は200点ある。4科目で500点なので、1科目で4割だ。私はこの科目で160点を取った。計算に偏った勉強をやめて、理論へ寄せたからだ。短答式は令和元年(2019年)12月に一発で合格し、上位25位(受験者およそ1万人中)だった。

書いた人 イザーク(元公務員の公認会計士試験合格者) プロフィール

目次

公認会計士 財務会計論は短答式500点のうち200点

短答式の財務会計論は、配点が200点で、試験時間は150分ある。ほかの3科目は100点ずつだ。

200点

財務会計論の配点(4科目合計500点)

40%

短答式の総点数に占める割合

150分

試験時間(令和9年の施行公告)

公認会計士・監査審査会の令和9年試験の施行公告で、科目別の時間を並べるとこうなる。

短答式の科目別の配点と試験時間(令和9年の施行公告)
科目配点試験時間
企業法100点9:30〜10:20(50分)
管理会計論100点11:15〜12:30(75分)
監査論100点13:45〜14:35(50分)
財務会計論200点15:30〜18:00(150分)

配点は、令和8年の施行公告と、審査会の「短答式試験の1問あたりの配点及び試験時間等の調整について」で確認した。時間は令和9年の施行公告から。2026年10月13日に原本を取得して見た。

令和8年の第Ⅰ回から、問題数と1問あたりの配点の組み方は変わったが、科目ごとの配点の合計は同じだ。経緯は公認会計士試験の合格基準の記事に書いた。

公認会計士 財務会計論の平均得点比率は6回で39.6〜49.2%

財務会計論の受験者平均は、令和6年から令和8年の6回で39.6%から49.2%の間に収まっている。200点に直すと、平均点はおよそ79点から98点だ。

短答式の科目別平均得点比率(令和6年〜令和8年)
回財務会計論管理会計論監査論企業法
令和6年 第Ⅰ回46.7%43.1%59.1%53.0%
令和6年 第Ⅱ回48.1%49.1%57.4%51.5%
令和7年 第Ⅰ回45.3%41.7%52.0%51.4%
令和7年 第Ⅱ回47.0%42.2%44.4%47.9%
令和8年 第Ⅰ回49.2%48.0%50.7%51.6%
令和8年 第Ⅱ回39.6%46.0%51.4%45.6%

公認会計士・監査審査会「試験結果の概要」の各回から拾った(2026年10月13日に6回分のPDFを取得して確認)。第Ⅰ回は前年12月の試験。

4科目で一番低かったのは、財務会計論が2回(令和6年第Ⅱ回と令和8年第Ⅱ回)、管理会計論が4回だった。ただ、令和8年第Ⅱ回の39.6%は、足切りの目安である満点の40%(200点なら80点)を、平均のほうが下回っている。足切りは、満点の40%未満で、かつ答案提出者の下位33%に当たる人の得点にも届かない場合に不合格になる決まりなので、平均が40%を割ったことがそのまま足切りの多発を意味するわけではない。

監査論との差は、監査論の記事に書いた表と同じ数字で見える。6回のうち5回で、財務会計論の平均は監査論より低い。

財務会計論で160点取ると、残り3科目はどこまで楽になるか

財務会計論で160点(80%)を取ると、総点数が合格基準に届くまでに、残り3科目で必要な得点比率は6割台から7割台に収まる。120点(60%)の場合と比べると、どの基準でも13ポイントほど軽い。

合格基準の総点数比ごとに、残り3科目(300点)で必要な得点
総点数比の合格基準必要な総点数財務会計論160点のとき財務会計論120点のとき
69%(令和5年第Ⅱ回)345点185点(61.7%)225点(75.0%)
70%(令和8年第Ⅱ回)350点190点(63.3%)230点(76.7%)
75%(令和8年第Ⅰ回)375点215点(71.7%)255点(85.0%)
78%(令和6年第Ⅱ回)390点230点(76.7%)270点(90.0%)

合格基準は審査会「試験結果の概要」の各回(令和5年〜令和8年の8回で69%から78%)。表の右2列は私の計算で、4科目それぞれが足切りに掛からないことが前提。

120点は、平均点(79〜98点)より上の水準を仮に置いた比較だ。この水準のままだと、基準が高い年は残り3科目で9割を取る必要が出る。平均が4〜5割台の科目で9割は難しい。財務会計論で先に80%を確保しておけば、残りの3科目は6〜7割台で足りる。

公認会計士 財務会計論の勉強法 理論に寄せて160点取った回し方

私は令和元年(2019年)12月の短答式で、財務会計論を160点で通った。理論は満点で、計算は120点のうち80点だった。

令和元年12月 短答式 財務会計論の得点内訳
区分得点配点
個別問題(計算)64点80点
総合問題(計算)16点40点
理論80点80点
合計160点200点

最初から理論に寄せていたわけではない。短答の勉強は計算に偏っていて、変えたのは2019年の7月ごろだ。きっかけは、予備校(大原)の短答直前対策の答練、短答直対だった。答練の配点を見て、理論の配点がかなり高いことに気づいた。

短答式の500点のうち、私は理論を320点、計算を180点と数えている。審査会は理論と計算の内訳を公表していないので、これは私が数えた数字だ。配点の数え方は、末尾のnote(短答式試験は財務ゲーではなく理論ゲー)にくわしく書いた。この配分だと、計算で80%取れても、理論が7割なら全体は73.6%にしかならない。しかも管理会計論の計算は時間が足りなくて、2問ほどは解けない前提で臨むことになる。その分を引くと、実際に点を取りにいける場所の配点は、理論のほうが計算の2倍くらいある。計算ばかり磨いていても、天井が低い。そう考えて、時間の置き場を理論へ移した。

理論の回し方は、順番が決まっていた。まず、テキストを何回か読んで、全体像と考え方を理解する。暗記の前に、この基準はなぜこう処理するのかをつかむ段階だ。そのあとは、肢別問題をひたすら3周した。回している途中で、答えがあやふやな場所や、怪しい場所が出てくる。そのたびにテキストへ戻って確認した。使ったのは大原のテキストと答練で、ステップ答練と短答直対だ。

切った論点もある。製造業会計、本支店会計、キャッシュフロー計算書などだ。切る基準は、過去の出題実績から見て、出る率が低いわりに、覚えることと勉強の時間がかかるものにした。計算で落とさないようにしていたのは、それ以外の論点だ。これは令和元年当時の判断で、いまも同じ切り方が通じるかは確かめていない。

短答と違って、論文式の成績通知書には、財務会計論の理論と計算の内訳が出ない。出るのは問ごとの得点だけだ。論文式の試験科目は「会計学」の1科目で、午前が管理会計論、午後が財務会計論にあたる。成績通知書の問別得点では、午後の第3問から第5問(配点60点・70点・70点の計200点)が財務会計論の部分になる。審査会はこの対応を公表していないが、予備校の講評はどれもこの対応で書いている。

論文式 会計学(午後・財務会計論)の第3〜5問の得点
試験第3問(60点)第4問(70点)第5問(70点)3問の合計(200点)会計学全体の得点率
令和2年(1回目)29.8530.2540.05100.1548.43%
令和3年(2回目)29.1530.825.2585.246.55%
令和4年(3回目・合格)35.8541.537.55114.956.40%

各年の公認会計士試験 論文式試験成績通知書の問別得点(調整後)から、私が足した。

論文式は、まともに勉強したのが3年目の令和4年だけだ。1回目と2回目はほとんど手をつけていない。その3年目に、3問の合計は114.9点と、3回のなかで一番高くなった。短答での理論寄せが、論文の財務会計論にどこまで効いたのかは、この成績からは切り分けられない。

審査会の平均得点の資料(この記事の2つ目の見出しの表)を見て、勉強の配分を変えたことは一度もない。公式の資料にあるのは科目ごとの配点だけで、理論と計算の内訳は載っていないからだ。

テキストから問題集に移る流れは、noteの無料記事にも書いた。 過去問の入手先と、短答・論文での回し方は公認会計士の過去問にまとめた。

財務会計論で160点取る勉強法(note・無料)

公認会計士 財務会計論が免除になる資格

短答式の財務会計論は、税理士となる資格を持つ人や、税理士試験の簿記論と財務諸表論の合格者、上場会社等で会計に関する事務に7年以上従事した人などは免除される。会計専門職大学院の修了者は3科目、商学や法律学の教授・博士のように短答式が全部免除になる類型もある。一覧と手続きは公認会計士の科目免除の記事にまとめた。

令和9年から財務会計論にも英語の出題

令和8年12月13日の短答式(令和9年第Ⅰ回)から、財務会計論・管理会計論・監査論の3科目で英語による出題が始まる。3科目を合わせて総点数の5〜6%程度で、500点なら25〜30点ほどだ(審査会の公表資料から、500点換算は私の計算)。財務会計論にその何点が割り当たるかは公表されていない。日程と合わせた全体は公認会計士試験の日程の記事にある。

わからないこと

令和8年の配点調整後の、財務会計論の問題数と1問あたりの配点は、公告と審査会の資料では確認できなかった。時間が150分になったことまでは確認できている。

財務会計論の得点の分布は公表されていない。足切りに該当した人は、平均が39.6%だった令和8年第Ⅱ回では「いなかった」と審査会の資料にある。ほかの回の人数は確認していない。

短答式全体の戦略、つまり配点を見てどの科目で点を取るかという判断は、こちらに書いた。

短答式試験は『財務ゲー』ではなく『理論ゲー』(note・¥850)

公認会計士試験の制度そのものについては 公認会計士試験 カテゴリーで扱っています。

受験前には最新の受験案内を確認してください。

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この記事を書いた人

イザークのアバター イザーク

元公務員の公認会計士試験合格者。大学在学中に公務員試験に独学で合格し(財務専門官・特別区・国家一般職)、財務局で1年3か月働きました。その後、予備校を使って公認会計士試験に合格(令和4年)。監査法人、税理士法人を経て、現在はIT企業の代表としてシステム導入などを手がけています。記事の数値と日程は、人事院や各自治体の受験案内、公認会計士・監査審査会の公表資料など一次資料から取っています。 詳しい経歴は運営者情報にあります。

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イザーク
公務員試験・公認会計士試験 合格
公務員試験(独学)と公認会計士試験(予備校)、両方に受かった人間が書いています。財務省、監査法人、税理士法人を経て、現在はIT企業の代表。
数値と日程は受験案内などの一次資料から取り、合格体験記ではなく判断を変えた記録を残しています。
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