公務員試験の政治学は、スー過去(新スーパー過去問ゼミ8 政治学)1冊で足ります。導入本も用語集も買わず、憲法・民法などの主要5科目が形になってから頻出テーマだけを回し、5問中3問取れたら止めます。本と回し方は政治学に使う参考書に、順番は手をつける順番に書きました。
財務専門官の専門択一には、選択できる科目が8つあります。そのうち選べるのは2科目だけです。私はそこに経営学と、政治学・社会学を置きました。
法律でも経済でもない科目を2枠とも使ったことになります。主要科目を伸ばすより、そのほうが安く点になると判断したからです。財務専門官に受かって財務局に入った元公務員の判断です。
ただし「安い」と「満点が取れる」は違います。この科目で満点を狙うと、かけた時間が返ってきません。
この記事でわかること
- 政治学は理屈から入れない。用語を先に詰め込むしかない科目であること
- 行政学・社会学・経営学と範囲が重なっていて、2科目目から安くなること
- 合格体験記を集めて数えると、学系の得点は5問中3問に寄っていたこと
- 財務専門官では選択8科目のうち2科目しか選べず、そこに置いた理由
- 使う本は過去問集1冊だけで、用語集も導入本も要らないこと
この記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれています。紹介しているのは私が実際に使った本か、受験案内と出版社の情報で現行版を確認した本だけです。リンクの有無で順番を変えてはいません。
公務員試験の政治学は、理屈より先に用語を入れる
政治学は、理解してから覚える科目ではありません。覚えてから理解が追いついてくる科目です。
私は丸暗記という勉強法を基本的に薦めません。効率が悪いからです。経済学なら「無差別曲線」が何を定義しているかさえ分かれば、別の論点の分析にそのまま転用できます。覚える量そのものが減っていく。
行政系の科目ではそれが起きません。ミランダとクレデンダ、多元主義、大衆社会論。用語と人名が先に大量にあって、その相互関係を問うのが問題です。関係を押さえる段階に進むには、まず関係させる部品を持っていないといけない。
| 科目 | 代表的な用語 | 問われ方 |
|---|---|---|
| 政治学 | ミランダ、圧力団体、政党の類型 | 人物と学説の組み合わせ |
| 行政学 | 稟議書、ライン・スタッフ、NPM | 制度名とその内容 |
| 社会学 | スプロール現象、官僚制、準拠集団 | 概念の提唱者と定義 |
| 経営学 | ホーソン実験、事業部制、M&Aの防衛策 | 用語と具体例の対応 |
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だから政治学の1周目は、問題を解く前に用語を入れる時間が要ります。ここを飛ばしてスー過去から入ると、選択肢の日本語が全部初見になって、1問に時間が溶けます。用語をそれなりに押さえた時点で、コツを語るまでもなく解けるようになっている科目でもあります。
公務員試験の政治学は、2科目目から急に安くなる
政治学を単体で見ると割に合いません。行政学・社会学とセットにすると、3科目目あたりで元が取れます。
行政系の科目は、範囲がかなり重なっています。重なっている論点は、2回目からは復習になります。
行政系科目の範囲の重なり
主要論点がそれぞれ2〜3科目にまたがる。1科目目がいちばん高く、2科目目以降は差分だけで済む。
ここから1つの結論が出ます。法律や経済といった主要科目を100%取れるまで仕上げるくらいなら、行政系を1科目でも多く用意したほうが楽です。民法の細かい判例をあと20個覚える労力と、政治学を1周する労力が、同じくらいの点数を生みます。
併願を多く組む人ほどこれが効きます。国家一般職は16科目から8科目を選ぶ形で、特別区は11分野55題から40題を選ぶ形です。選べる形式では、用意した科目の数がそのまま当日の逃げ場になります。科目の数え方は専門科目は11科目に収束するに書きました。
公務員試験の政治学で満点を狙わない。合格体験記の得点を数えた
政治学は5問中3問取れれば十分です。残り2問を取りにいく時間は、法律科目に回したほうが点になります。
この感覚を、自分の記憶だけで書くのは危ないので数えました。noteで公務員試験の合格体験記を科目名ごとに検索し、いいねの多い順に集めた54本を読んでいます。選び方は科目ごとに上位10件ずつで、重複を落として54本になりました。
54
集めた合格体験記
12
点数を公開していた本数
2
科目別の内訳まで出していた本数
点数を書いている体験記は12本ありましたが、科目ごとの正答数まで出しているのは2本しかありませんでした。そのうち国家一般職の内訳を公開している1本が、この科目の性質をよく表しています。憲法5問中5問、行政法5問中5問、民法10問中8問。これに対して政治学3問、社会学3問、経営学3問です。
この人は模試でE判定を取ったところから国家一般職・国税専門官・裁判所一般職に最終合格しています。つまりうまくいった人の答案でも、学系の正答は5問中3問に止まっている。法律科目が満点で、学系が6割。この形は私の実感とも合います。n=1なので一般化はしませんが、学系で満点を取っている答案を私は見つけられませんでした。
そこで1つ、よく見る言い方を否定しておきます。「政治学は暗記科目だから楽勝」は、半分しか当たっていません。安いのは本当です。2週間から3週間で1周できます。ただし安いことと満点が取れることは別の話で、学系は仕上げても6割から7割で頭打ちになる科目です。ここを満点科目だと思って詰めると、伸びない2問に時間を取られます。
私自身、スー過去を多めに回したのは憲法・行政法・民法・ミクロ・マクロの5科目だけです。政治学はそこに入れていません。数周で止めました。意図的に主力5科目へ周回を集中させて、学系は3問取れる状態で置いたということです。
公務員試験の政治学は、どの試験で使えるか
政治学は、主要な試験のほとんどに置かれています。ただし置かれ方が試験ごとに違います。
| 試験 | 形式 | 政治学の扱い |
|---|---|---|
| 国家一般職(行政) | 80題から8科目40題を選択 | 単独科目で5題 |
| 特別区Ⅰ類(春・事務) | 55題から40題を選択 | 11分野のひとつで5題 |
| 財務専門官 | 選択8科目48題から2科目12題 | 「政治学・社会学」で6題 |
| 国税専門官(法文系) | 選択問題30題から12題 | 「政治学・社会学・社会事情」で6題 |
| 東京都Ⅰ類B(一般方式) | 記述式10題から3題 | 選べる10科目のひとつ |
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私が受けたのは国家一般職と財務専門官です。財務専門官の専門択一は、必須が憲法・行政法と経済学・財政学・経済事情の2科目28題で、残りは選択8科目のうち2科目12題しかありません。民法・商法、統計学、会計学、英語、情報数学、情報工学も同じ棚に並んでいます。
その2枠に、私は経営学と政治学・社会学を入れました。当時は簿記を持っていなかったので会計学は最初から外れていて、統計学や情報系も選択肢になりませんでした。残った中で、暗記だけで6題ぶんが立つのがこの2つだった、というのが正直なところです(経営学の記事)。
この選び方は、受験先を選んだ軸とつながっています。私は専門択一で稼げる試験を優先して受けました。国家総合職以外は専門択一の平均点が高くありません。実際、2026年度の財務専門官は専門択一40点満点で平均23.793点です。6割弱が平均の試験で、学系まで用意して7割に乗せれば、教養が振るわなくても届きます。
公務員試験の政治学に使う参考書と、その回し方
過去問集1冊で足ります。導入本も用語集も買いませんでした。
| 役割 | 本 | 税込・発売日 |
|---|---|---|
| 過去問集 | 新スーパー過去問ゼミ8 政治学(実務教育出版) | 2,420円・2026/9/25 |
| 導入本 | 不要。問題集のレジュメページで足りる | ー |
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第8版は専門科目が全部2,420円で揃っています。科目ごとに1,540円から2,420円まで差があったのは第7版までの話です。
行政系の科目に用語集や導入本を足す手順をよく見ますが、私は買っていません。理解の積み上げが無い科目なので、過去問集のレジュメと問題を往復すれば入ります。ここに1冊足すお金と時間があるなら、数的処理に回したほうが点になります(参考書の記事)。
回し方は主要科目と同じです。1周目は頻出・重要論点だけ。全テーマはやりません。解いたらすぐ解説を見て、レジュメページにもすぐ戻る。考え込みません。
違うのは周回数です。多めに回したのは憲法・行政法・民法・ミクロ・マクロの5科目で、この科目は数周で止めています。意図的に主力へ周回を集中させました。間違えた問題はスー過去に付箋を貼るだけで、別のノートは作っていません。
手をつける順番
憲法、行政法、民法、ミクロ、マクロです。ここが立つ前に学系へ逃げると、配点の大きいほうが崩れます
用語集を別に買う必要はありません。問題に入る前に、レジュメを単語帳のように1往復させます
1周目は難易度3のテーマを飛ばします。解いたらすぐ解説を見て、レジュメページに戻る。考え込みません
重なっている論点が復習になるので、2科目目から速くなります。間を空けるとこの利点が消えます
残り2問は年度ごとの振れが大きい場所です。詰めても安定しません
政治学は、投資額を決めて入る科目です。安く買って、6割で手を引く。この科目に限っては、仕上げないことが正しい仕上げ方だと思っています。
関連記事は 公務員試験の行政学、公務員試験の社会学、公務員の経営学、科目の組み方は 専門科目は11科目に収束する 併願で決まる、本の選定は 公務員試験の独学におすすめの参考書 現行版で11科目 にまとめています。
出題数と科目構成は2026年度(令和8年度)の受験案内に基づきます。年度ごとに変わるため、受験する年の案内で確認してください。
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