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税法免除の大学院 関西学院大学(関学)アカスクの入試と学費

2026 10/29
公認会計士試験
2026年10月12日2026年10月29日

税法免除は、大学院に入学した時点では決まりません。申請に届くのは、論文指導を履修して論文審査に合格し、税法の1科目にも合格している人だけです。

私は公認会計士試験に合格した側の人間で、このルートは通っていません。だから体験談は書かず、関西学院大学アカウンティングスクール(関学アカスク)について、免除に関わる数字と条件を整理しました。

書いた人 イザーク(元公務員の公認会計士試験合格者) プロフィール

この記事でわかること

  • 入学のあとに続く、税法免除までの関門の順番
  • 関西学院大学の入試方式の違いと、論文指導の学力考査がある回
  • 研究計画書が要る条件
  • 2年間の学費と、奨学金を引いた自己負担
  • 国税庁が求める論文と単位の要件
目次

税法免除の大学院は、論文指導と論文審査で決まる

関西学院大学の入学試験要項は、「租税法論文指導」の単位を修得し、専門職学位申請論文の審査に合格することで、税法科目の免除申請が可能になると書いています。

要項と国税庁のQ&Aが書いている流れを並べると、関門は次の順です。

  • 入学試験に合格する
  • 論文指導の履修に係る学力考査を受けて、所定の基準に達する
  • 春学期の「論文指導I」を履修し、II・III・IVと順に進む
  • 修了に必要な48単位を取り、専門職学位論文の審査に合格する
  • 学位論文の写しなどを添えて、国税審議会に研究認定を申請する(国税庁Q&Aの手続き。要項には書かれていません)

国税庁のQ&Aによると、免除は国税審議会が、学位取得にかかる研究が税法または会計学に属する科目に関するものかどうかを審査して決まります。

専門職大学院は設置基準上、修了に論文の提出が必須ではありません。それでも免除を受けるには、論文審査の合格が修了要件になっている研究科を修了し、研究指導に基づく学位論文の写しを出す必要があります。写しを出せない人は対象になりません。

単位にも条件があります。申請する分野の科目を内容とする単位を4単位以上取ることが求められ、学位論文の作成指導に係る演習や、論文審査の合格で得る単位はこの4単位に含まれません。認定は総合的に判断され、認められないこともあります。

税法に属する科目のうち1科目で基準点(満点の60%)を満たし、研究の認定を受けると、残りの2科目が合格とみなされます。国税庁のQ&Aが説明していて、60%の数字は改正Q&Aの問2にあります。この基準点の1科目は、所得税法・法人税法以外の科目でも構いません。また、平成24年3月の大学院設置基準の改正で、修士論文の審査に代わる試験と審査で学位を得た場合は免除の対象にならないと、国税審議会が取扱いを示しています(国税庁のサイトに掲載)。免除を狙うなら、論文を書いて審査を通すことが前提です。

学力考査の合否は、入学試験の合否とは別に判定されます。要項は、論文指導の履修可否の判断は入学試験の合否判定とは関係ないと明記し、可否は合格通知と一緒に郵送で届くとしています。入学できても論文指導を履修できない場合があります。

関西学院大学の入試は、A方式とB方式で配点が違う

アカウンティングスクールの入試は、書類と面接で決まるA方式と、筆記試験があるB方式に分かれます。配点はまったく別の設計です。

関西学院大学 会計専門職専攻の入試方式(要項より)
項目A方式(書類面接型)B方式(筆記試験型)
選考書類審査60点、面接40点書類審査10点、筆記試験80点、面接10点
筆記の内容なし財務会計(簿記を含む)と管理会計(原価計算を含む)、100分
2027年春入学の試験日第1次は7月募集が2026年7月12日(出願6月17日〜24日)、10月募集が10月11日(出願9月16日〜24日)、11月募集が11月22日(出願10月28日〜11月4日)。第2次は2027年2月13日(出願1月13日〜20日)第1次のみで2027年1月10日(出願12月7日〜14日、合格発表1月15日)
論文指導の学力考査10月募集の回で実施実施しない
検定料35,000円

税法免除を目的にするなら、見るべきなのは最後の行です。論文指導の学力考査を実施すると要項に明記されているのは、A方式の10月募集の回だけです。2027年春入学のその回は2026年10月11日で、出願は9月16日から24日でした。この記事の日付の前日に終わっています。

B方式は学力考査を行わないと要項に書かれています。7月募集の回や11月募集の回で受けたい人にも、要項は論文指導の希望者は10月募集の回を受けるよう指示しています。次の年度に同じ回が設けられるかは、要項の公表を待ってください。

出願できる人と、資格による出願枠

出願には大学卒業(見込み)などの資格が要り、コースは実務経験で分かれます。実務経験が3年以上あれば会計リカレントコース、それ以外は会計プロフェッションコースで出願します。

関西学院大学 会計専門職専攻のコースと募集人員(2027年度入学・要項より)
コース対象募集人員
会計プロフェッションコース実務経験が3年未満の人40名
会計リカレントコース入学までに3年以上の実務経験がある人10名

A方式には、出願資格Aを満たしたうえで資格を示して出願する枠があります。日商簿記検定1級の合格者、税理士試験で税法に属する科目か会計学に属する科目に1科目以上合格した人、公認会計士試験の短答式試験の合格者、中小企業診断士や社会保険労務士の試験の合格者などが対象です。B方式の出願資格には、この資格の枠はありません。税理士試験の科目合格は、奨学金の3分の1給付の条件にも重なります。免除の申請に必要な一部科目合格は、税法科目のものです。

関西学院大学で研究計画書が要るのは、論文指導を希望する人だけ

出願書類の一覧に、研究計画書は「【10月募集時のみ】入学後に『財務会計論文指導』、『租税法論文指導』の履修を希望する方のみ対象」として載っています。所定の書式をダウンロードして提出します。

研究計画書と学力考査の対象(2027年春入学・要項より)
募集の回研究計画書論文指導の学力考査
A方式の10月募集論文指導を希望する人のみ提出実施
A方式のその他の回(7月・11月・第2次)要項は「10月募集時のみ」と記載要項は10月募集の回を受けるよう指示
B方式出願書類の一覧に項目なし実施しないと明記

論文指導を希望しない人は、研究計画書を出しません。税法免除を取るなら、10月募集の回で研究計画書を出し、学力考査を受けます。

私がまとめたnoteに、この大学院へ合格した学生さんへの取材があります。面接で聞かれたこと、志望理由書の組み立て、教授の論文の読み方が中心です。取材は前年度の受験の内容で、日程や書類は年度で変わります。このnoteには研究計画書が不要という記述がありますが、税法免除を取る場合は要項のとおり必要です。

【税法免除大学院】関西学院大学アカスクに合格した方法(note・¥799)

関西学院大学の学費は、2年間で約293万円

2026年度入学生の学費は、入学金200,000円、授業料570,000円と教育充実費112,500円が各学期にかかります。4学期ぶんを足すと、2年間で2,930,000円です。同窓会入会金などの諸費は別になります。

会計専門職専攻の学費(2026年度入学生・要項より)
費目第1学期(入学時)第2学期以降
入学金200,000円なし
授業料570,000円570,000円
教育充実費112,500円112,500円
合計882,500円682,500円

給付型のベーツ支給奨学金は、全入学試験で優秀な成績を収めた人が対象で、金額は出願時点の資格で区分されます。要項は、公認会計士試験の短答式に合格している人に授業料と教育充実費の3分の2、税理士試験の科目合格か日商簿記1級の合格者に3分の1を、2年間支給すると書いています。入試成績が優秀な人も3分の1の対象です。金額と採用枠は「予定」とされています。

2年間の自己負担を計算する(2026年度入学生の学費)

2年間の自己負担(入学金を含み、諸費は別)

奨学金の給付額(採用され、2年とも満額支給された場合)

短答式合格者の3分の2給付で、採用され2年とも満額が出た場合の自己負担は約111万円です。奨学金の採用枠は会計専門職専攻で13名程度(春・秋合計)で、資格があれば必ずもらえるものではありません。2年目の給付には1年目のGPA基準があり、企業・自治体の推薦入試で合格した人は対象外です。短答式の合格で採用された人は、2年次に論文式の受験資格を失うと支給が止まる条項もあります。2027年度入学生の学費は、要項の時点では未定でした。

税法免除の大学院を、自分の試験の進み方と並べる

税法免除の大学院は、費用と時間を払って科目をそろえる道です。私は税理士試験と公認会計士試験で迷い、税理士試験はどうしても長期戦になると考えました。受験勉強を始めたのが25歳くらいと他の人より遅めだったので、短期決戦の公認会計士試験を選んでいます。 公認会計士の側から税理士登録をする要件と手順は公認会計士の税理士登録にまとめました。

税理士と公認会計士の選び方は公認会計士と税理士 どっちを選ぶかは時間の使い方に、公認会計士試験の合格基準の調整は公認会計士試験の合格基準にまとめています。ほかの会計専門職大学院も含めて、資格を持つ人の入試方式と給付奨学金を比べたものは会計専門職大学院の入試・学費・給付を5校の要項で比べるにあります。 学生のうちに受けるかどうかは公認会計士は大学生のうちに受けるべきかに書きました。

出願前に手をつける順番

出願前に確認する順番を、関門の順に並べ替えると次のとおりです。

STEP
要項で募集区分と日程を確認する

論文指導の学力考査を実施する10月募集の日程を、次の年度の要項で確かめます。

STEP
研究計画書の書式を取り寄せる

論文指導を希望するなら、所定の書式を大学院のウェブサイトからダウンロードします。

STEP
学費と奨学金の区分を試算する

出願時点でどの資格を持っているかで、給付の3分の1か3分の2かが変わります。

STEP
国税庁の免除ページで要件を確認する

免除に必要な一部科目合格、論文の写しの提出、4単位以上の要件は、国税庁と国税審議会の公表で最終確認します。

税理士試験の免除を受けるうえで、大学院ごとの違いをどう見比べるかは次にまとめています。

【税理士試験科目免除】会計専門職大学院の選び方と受験対策を全部話す(note・¥799)

この記事の数値は、関西学院大学経営戦略研究科の入学試験要項(2026年度秋学期・2027年度春学期入学)と国税庁の公表資料に基づきます。この記事が読んだのは関西学院大学の要項だけで、他の会計専門職大学院の資格入試や奨学金は確認していません。そのほか確認できなかったのは、2027年度入学生の学費と、公認会計士試験側の大学院ルートの具体的な単位要件です。過去の入試結果は、要項が研究科のウェブサイトで公開するとしています。

入試の日程や学費は年度ごとに変わります。出願前に必ず大学院の最新の要項と国税庁の公式情報を確認してください。掲載内容は合格や免除を保証するものではありません。

公認会計士試験
公認会計士試験 大学院 税理士
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  • 公認会計士 科目免除は2系統 論文の免除は2年有効

この記事を書いた人

イザークのアバター イザーク

元公務員の公認会計士試験合格者。大学在学中に公務員試験に独学で合格し(財務専門官・特別区・国家一般職)、財務局で1年3か月働きました。その後、予備校を使って公認会計士試験に合格(令和4年)。監査法人、税理士法人を経て、現在はIT企業の代表としてシステム導入などを手がけています。記事の数値と日程は、人事院や各自治体の受験案内、公認会計士・監査審査会の公表資料など一次資料から取っています。 詳しい経歴は運営者情報にあります。

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イザーク
公務員試験・公認会計士試験 合格
公務員試験(独学)と公認会計士試験(予備校)、両方に受かった人間が書いています。財務省、監査法人、税理士法人を経て、現在はIT企業の代表。
数値と日程は受験案内などの一次資料から取り、合格体験記ではなく判断を変えた記録を残しています。
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